【包丁人味平】の感想とあらすじ、これぞ元祖「料理漫画」料理で競う発想はここから始まった。
だいぶ古い漫画ですが、私の中での最も古い料理漫画です。
料理漫画は今や漫画の1ジャンルとして確立されており、大きく分けると3つの流れに分類されます。
・料理で相手と競う料理バトル系
・料理のうんちくを語るうんちく系
・料理のレシピを紹介するレシピ系
この「包丁人味平」は特定の料理をテーマにして相手と競い合う料理漫画の先駆けでありその流れを作った作品とも言えます。
かなり過去の作品ですがその魅力は今も色褪せることはなく原作の牛次郎先生のスピード感のあるストーリー展開とビッグ錠先生の作画も見ごたえ十分です。
目次
1.作品紹介
主人公「塩見味平」は築地の料亭の花板塩見松蔵の一人息子です。
味平を和食の道に進ませたいと思っていた松蔵の反対を押し切って味平は洋食の道に進んでしまいます。
印象に残っているのは、1巻冒頭で松蔵が鯛の活き造りを作り、骨だけになった魚を水槽に入れた途端泳ぎだすシーン。
漫画の中だけの話だと思っていたのですが、実際にこの技を実演できる料理人の方がいらっしゃるのを、後にTVで見てびっくりた記憶があります。
続いてラーメン祭りでの「びっくり水」です。
この漫画で麺をゆで上げる際に「びっくり水」を使うことを覚えました。
びっくり水と言ってもピンと来ない人もいるでしょうけど、さし水と言えば通じるでしょうか。
他にも包丁勝負やチャーハンの鍋振りなど若手コックとしての修行話とかは「料理人って大変、奥深いっ!」と、とても惹きつけられた内容だったのを覚えています。
物語は、「包丁試し」「点心礼勝負」「荒磯勝負」「カレー戦争」「ラーメン祭り」とパートが分かれていますがどれも読み応え満点です。
今読んでもストーリー、テンポ、作画の迫力どれを取っても素晴らしい作品です。
まだ読んだことが無い方も是非手に取ってみてはいかがでしょうか?
2.「包丁人味兵」のデータ
原作【牛次郎】
作画【ビッグ錠】
出版社【集英社】
掲載誌【週刊少年ジャンプ】
連載期間【1973年~1977年】