【おれは鉄兵】の感想とあらすじ、これぞ学園ちば漫画の王道作品ですね

「ちばてつや」先生が「少年マガジン」で連載し時代を席巻した「あしたのジョー」の次の連載作品です。

ジャンルとしては剣道漫画です。

ちば先生の過去の作品である「ハリスの旋風(かぜ)」を彷彿とさせる、破天荒な主人公鉄平が大活躍する学園漫画です。

 

目次

1.作品紹介

主人公の「上杉鉄兵」は明泉という山に囲まれた田舎で学校に通わず父親と埋蔵金探しをしながら自由奔放に過ごしていました。

その後、父親と鉄兵はとある名家の人間で捜索願が出ていることが分かり、実家へ連れ戻されます。

山育ちで学校に通っていなかった鉄兵は早速上杉家が代々通う名門「王臨学園」へ入学させられます。

 

鉄兵はやがて剣道部に入部することとなり、持ち前の運動神経と破天荒な性格でメキメキと実力を発揮していきます。
そして剣道の強豪校である東台寺学園との対校戦でも大活躍するのでした。

その後、鉄兵は「東台寺学園」編入することになりますが、こちらでも目を見張る活躍をする事になります。

 

ちば先生のお得意な、勉強は苦手だけど、破天荒で運動神経がずば抜けたた主人公が大活躍する作品で読んでいてスカッとさせられます。

 

チャンバラ系の漫画はありましたが「おれは鉄兵」以前には剣道漫画は無かったと思います。(多分)

次々と強敵をあの手この手で攻略する様は本当に気持ちいいです。

 

ちば先生曰く「剣道をあまり知らずに書いた」そうですが、知らないがために生まれた必殺技は現実離れしていますがストーリーを相当盛り上げてくれます。

試合描写等ちば先生ならではのスピード感でグイグイ読ませてくれます。
鉄兵を読んで思わず剣道やりたくなったのは内緒です(笑)
登場人物たちもとても個性豊かで鉄兵との絡みもとても面白いです。
最近のスポーツ漫画のようなイケメンや可愛い女子などは全く出てきませんが実にバラエティに富んでいます。

 

終盤から最終回にかけての展開は剣道から離れて再び財宝探しに戻ります。
この終わり方は賛否両論あるようですが、私は自然と受け入れられました。
鉄兵(と父及び仲間たち)のキャラがしっかり生きているから自由に「ちば先生」のペンを通して自然とああなったのだと思っています。

 

もう、これぞまんがの王道と言うべき「ちば作品」。

何度読み返しても面白いです。

 

2.「おれは鉄兵」のデータ

作者【ちばてつや】

出版社 【講談社】

掲載誌 【週刊少年マガジン】

連載期間【1973年~1980年】

漫画書評

Posted by Windy